研究開発パフォーマンスとコミュニケーション : マルチエージェント・シミュレーションと事例分析を通して

書誌事項

タイトル別名
  • R&D Performance and Communication : Multi-agent simulation and case study
  • ケンキュウ カイハツ パフォーマンス ト コミュニケーション マルチエージェント シミュレーション ト ジレイ ブンセキ オ トオシテ

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抄録

本稿の目的はマルチエージェント・シミュレーションを用いて,研究開発パフォーマンスに重要な影響を与えるプロジェクトの組織化(立ち上げ)の過程を分析することにある。日本の製薬企業と世界最大規模の製薬企業Merckの研究開発スタイルに違いがあることから着想を得て,マルチエージェント・シミュレーションのモデルを構築する。シミュレーション分析より,Merckに見られる高いコミュニケーション能力をもつ管理者(本稿ではこれを「重量級コミュニケーション・マネジャー(HWCM: Heavy-Weight Communication Manager)」と呼ぶ)の存在がプロジェクトの立ち上がりスピードの向上に貢献することが明らかになった。さらに本稿では,このシミュレーション結果をもとにして,再度,Merckと日本の製薬企業の事例を比較分析し,HWCMが研究開発パフォーマンスに具体的にどのような影響を与えるのかを分析することを通して,HWCMの有効性について補完的な説明を試みている。

収録刊行物

  • 研究 技術 計画

    研究 技術 計画 19 (3_4), 214-225, 2004

    研究・イノベーション学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (23)*注記

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