特異的画像所見を呈した大脳鎌肥厚性硬膜炎の1例

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タイトル別名
  • A Case of Hypertrophic Cranial Pachymeningitis with Unusual Findings of Magnetic Resonance Imagine

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抄録

痙攣で発症した大脳鎌肥厚性硬膜炎の1例を経験した.症例は53歳, 男性MRIにて前頭部大脳鎌の肥厚と前頭葉に著明な浮腫を, また, 大脳鎌とは非連続的に造影されるT1強調高信号域を両側前頭野内に認めた.病変は進行性で痙攣のコントロールが不良であった.そのため, 診断・治療目的で病変の摘出術を施行した.術中所見では肥厚した大脳鎌の一部脳実質との癒着, 周囲クモ膜の肥厚を認め, 病理学的には慢性炎症の所見であった.肥厚性硬膜炎における炎症細胞の脳実質浸潤例はこれまで数例の報告があるが, 本症例のようなMRI所見の経時的変化についての報告例はなく, このような例では腫瘍性病変との鑑別に注意すべきであると考えられた.

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参考文献 (32)*注記

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