線維性下垂体腺腫に対する経鼻的再手術 : Micro-pressure-suction-irrigation systemとニードルタイプ超音波吸引装置との併用手術の経験

• 阿部 琢巳

  昭和大学医学部脳神経外科

• 今泉 陽一

  昭和大学医学部脳神経外科

• 中村 精紀

  昭和大学医学部脳神経外科

• 川村 典義

  昭和大学医学部脳神経外科

• 林 宗貴

  昭和大学医学部脳神経外科

• 池田 尚人

  昭和大学医学部脳神経外科

• 泉山 仁

  昭和大学医学部脳神経外科

• 松本 清

  昭和大学医学部脳神経外科

• 藤谷 哲

  昭和大学医学部耳鼻咽喉科

書誌事項

タイトル別名

• Transnasal Reoperations for Fibrous Pituitary Adenomas : Preliminary Experiences using Both Micro-pressure-suction-irrigation System and Needle Type Ultrasonic Surgical Aspiration

抄録

われわれはこれまで経鼻的下垂体線腫摘出術においてmicro-pressure-suction-irrigation system(MPSIS)を導入し, その有用性を報告してきた.しかし, 再手術時などにMPSISだけでは摘出困難な線維成分に富んだ硬い腫瘍に遭遇した.このたびニードルタイプの超音波吸引装置(Olympus ultrasonic surgical aspiration ; OUSA)が開発された.本稿では残存した下垂体腺腫に対する経鼻的再手術法を紹介し, 硬い腫瘍に対するMPSISとOUSAを併用した手術のpreliminary experienceを報告する.対象は, MPSISだけでは摘出困難であった硬い非機能性腺腫4例であり, これらに対しOUSAを併用し経鼻的再手術を施行した.腫瘍の硬さに準じてOUSAの出力, 洗浄機能, 吸引圧を適宜調節し, 腫瘍を亜全摘出した.正常下垂体近傍は随時生検をし, 下垂体腺腫を確認のうえ摘出した.トルコ鞍内の腫瘍は十分減圧でき, この手術による下垂体機能の悪化例はなかった.硬い腫瘍に対する経鼻的再手術においてMPSISとOUSAとの併用法は有効な方法と思われる.

収録刊行物

• Japanese Journal of Neurosurgery

  Japanese Journal of Neurosurgery 10 (5), 320-325, 2001

  日本脳神経外科コングレス

キーワード

• fibrous pituitary adenoma
• transnasal approach
• reoperation
• micro-pressure-suction-irrigation system
• ultrasonic surgical aspiration

詳細情報

• CRID: 1390282679382458624
• NII論文ID: 110003812334
• NII書誌ID: AN10380506
• DOI: 10.7887/jcns.10.320
• ISSN: 21873100
• ISSN: 0917950X
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcns/10/5/10_KJ00002978361/_pdf
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2001238967
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可