腫瘍の一部が悪性転化したと考えられる大脳鎌髄膜腫の1例

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  • A Case of Falx Meningioma with Partially Malignant Transformation

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抄録

腫瘍の一部が悪性転化し急速に増殖したと考えられる大脳鎌髄膜腫の1例を経験した.症例は58歳,女性.進行性の意識障害で入院した.CT,MRIにて両側前頭葉にまたがる巨大な腫瘍性病変を認めた.腫瘍性病変は2つのコンポーネントよりなり,大脳鎌を挟んで正中からやや左に存在し内部に石灰化を認める腫瘍部分と,これに接して右前頭部を占有し内部に一部cystを認める腫瘍部分とに区別された.病理組織所見では大脳鎌部の腫瘍がfibrous meningioma(WHO grade I),右前頭部の腫瘍がmitosisを伴うatypical meningioma(WHO grade II)であった.2つのコンポーネントを示すユニークな所見は通常の大脳鎌髄膜腫の一部に何らかの原因で悪性転化が起こり,その部分が急速に増大したためと考えられた.

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参考文献 (21)*注記

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