頭蓋内椎骨動脈解離の病態 : くも膜下出血単独発症例とくも膜下出血時梗塞合併例の比較検討

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  • Intracranial Vertebral Artery Dissection : A Comparative Study of SAH-only Patients and SAH plus Infarction Patients

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抄録

われわれはくも膜下出血(SAH)を生じた椎骨動脈解離10例を経験した.7例ではSAHのみにて発症した.3例ではSAHと小脳あるいは脳幹梗塞を合併した.SAH単独群とSAH・梗塞合併群の病態を比較検討した.SAH単独発症群では椎骨動脈に限局したaneurysma1 dilatationを伴う解離性動脈瘤像を示し,4例は慢性期,1例は急性期に直達手術を施行し,いずれも良好な結果を得ることができた.SAH・梗塞合併群はaneurysmal dilatationは伴わず,椎骨動脈のtapering, string状の造影あるいは椎骨動脈のわずかな拡張,局所の狭窄を認めたが,血管撮影,手術所見にても出血部位を確認することは容易でなく,確実な再出血防止のための手術法,手術の時期など,治療方針を決定することは困難であった.

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