Neurofibromatosis type Iに伴った拍動性眼球突出に対する手術方法

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タイトル別名
  • Surgical Treatment of Pulsating Exophthalmos in Two Patients with Neurofibromatosis Type I

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抄録

左眼窩後壁欠損が原因で拍動性眼球突出を示したneurofibromatosis type Iの2症例に対し, 異なる手術法を施行した.手術は2例ともに左前頭側頭開頭で開始した.1例目は, 従来の報告に従い, 硬膜外操作で眼窩後壁欠損部で癒着していた眼窩内容物と側頭葉硬膜とを剥離し, その間にレジン板を挿入し周囲骨と絹糸で固定した.2例目は, 硬膜内操作で側頭葉先端部の硬膜とくも膜の間にテフロンフエルトを6枚重ね(幅18mm)挿入した.両症例とも眼球拍動は消失し, 眼球突出も改善傾向を示した.硬膜外操作での人工骨挿入術は, 恒常性には優れているが, 眼球運動障害をきたすおそれがある.一方, 硬膜内操作のテフロンフエルト挿入術は安全性, 確実性の点ですぐれているが, 恒常性に関しては長期間の経過観察が必要であると思われた.

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参考文献 (25)*注記

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