前交通動脈瘤の解剖と手術

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  • Surgery for the Anterior Communicating Aneurysms based on the Topographical Anatomy

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抄録

前交通動脈瘤の手術の考え方を,その解剖学的特性から述べた.前交通動脈瘤は,解剖学的にlamina terminalis cisternに位置しているため,その露出には必ず大脳半球間裂を開放する必要がある.また,同じpterional approachとはいっても,subfrental routeではrectal gyrusが視野の妨げとなるのに対し,十分にSylvius裂を分け,M1に平行に視野を入れるtranssylvian routeでは,直線的にAcom complexにアプローチでき,少ない脳のretractionで広い視野を得ることができる.穿通枝を温存することは本動脈瘤の手術にとって大事なポイントであるが,そのためには結局十分な視野を得ることが最も重要である.以上より,本動脈瘤のpterional approachの際には,十分にSylvius裂と大脳半球間裂を開放し, transsylvianにアプローチすることが,解剖学的観点から重要と思われた.

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