RINDにて発症した頭蓋内内頸動脈解離の1例

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タイトル別名
  • An Internal Carotid Artery Dissection Initially Presenting with Reversible Ischemic Neurological Deficits : A Case Report

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抄録

症例は29歳,男性.性行為中に激しい頭痛および左上下肢の脱力を訴え救急外来を受診した.来院時,神経学的に顔面を含む左上下肢の麻痺を認めたが,数時間以内に次第に症状は改善し,残存したしびれも2週間以内に消失した.来院時のMRI拡散強調画像では,右大脳基底核にhigh intensity lesionを認めた.第4病日に施行した3D-CTAでは右内頸動脈C2部に解離壁を認め,第12病日に施行した脳血管撮影では右内頸動脈C2部で完全閉塞を認め,右大脳半球内腔は左内頸動脈からの交差血流で還流されていた.脳血流量測定(SPECT)では血流低下を示唆する所見はなかった.患者は神経脱落症状をきたすことなく独歩退院した.以上,きわめて稀なRINDにて発症した頭蓋内内頸動脈解離の1例を報告した.

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