下垂体機能低下症に対するホルモン補充療法とその問題点(第24回日本脳神経外科コングレス「下垂体腫瘍の病態と治療」発表演題)

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  • Long-term Hormone Replacement Therapy in Hypopituitarism

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抄録

下垂体機能低下症では,適切な加療がなされないと患者の生活の質(quality of life : QOL)の低下はもちろん,生命の危険を伴うことさえある.本稿では成人下垂体機能低下症の前葉ホルモン補充療法について概説した.また長期にホルモン補充療法を受けている自験例の検討から,下垂体機能低下症の患者では大きなハンディを伴うことなく日常生活を送っているものの,肥満傾向,高脂血症の頻度が高いこと,骨塩量の喪失が高率にみられること,うつの頻度が高い傾向にあることが判明した.これらの改善には早期の成長ホルモン(GH)の補充療法の導入が望まれること以外に,甲状腺ホルモンの補充不足,副腎皮質ホルモンの過剰補充の是正,性ホルモンの投与なども重要であることを強調した.

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