TSH産生微小下垂体腺腫の2例

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タイトル別名
  • Two Cases of TSH Secreting Pituitary Microadenoma

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抄録

稀なTSH産生微小下垂体腺腫の2例を報告する.症例1は41歳, 女性.10年前より甲状腺機能亢進症, 糖尿病があった.内分泌学的にTSH不適合分泌症候群(inappropriate secretion of TSH : SITSH)を呈し, MRIで微小腺腫を認めたため, 経蝶形骨洞手術にて腫瘍を全摘出した.術後, ホルモン値は改善した.症例2は33歳, 女性.亜急性甲状腺炎疑いで精査したところSITSHがあり, MRIで微小腺腫を認めた.術前サンドスタチン^[○!R]を投与した結果, ホルモン値および甲状腺機能亢進症は改善し, 安全に経蝶形骨洞手術が施行できた.術後, 甲状腺機能亢進症は改善した.一般に本疾患は浸潤性で硬い腫瘍が多く, 腫瘍の全摘出は困難である.治療による内分泌学的寛解を得るためのポイントについて検討した.

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