-
- 大利 昌久
- 東京大学医科学研究所寄生虫研究部:(現)横浜市立大学医学部寄生虫学教室
書誌事項
- タイトル別名
-
- Ten human cases of spider bite
- クモ シコウショウ ノ 10レイ ニ ツイテ
この論文をさがす
抄録
1954年から1974年の過去20年間に著者が経験した5種のクモによる10症例の刺咬症を報告した。その他既報例を合わせ9種のクモによる16症例について, クモ刺咬症の発症時期, 発症原因, 被害患者の性, 年代, 病害の程度, 治療の問題点を明らかにした。5月から8月の暖かい季節に発症し, クモを直接手で捕えようとする瞬間に受傷するのが多く, 刺咬部は四肢, とくに上肢に多い。受傷患者は10代に多く, ほとんど男性であった。全症例を病害の程度に従って無症状, 軽症, 中等症, 重症の4つに分類したが, 重症例はセアカゴケグモとカバキコマチグモの2種であった。クモ刺咬部の治療上とくに問題になったのは, 受傷後も持続する耐えがたい痛みに対する治療法で, 一般の視床, 脊髄性鎮痛剤では著効をえられなかったことである。本邦において今迄に報告されたクモ刺咬症についても考察を行った。
収録刊行物
-
- 衛生動物
-
衛生動物 26 (2-3), 83-87, 1975
日本衛生動物学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390282679921945216
-
- NII論文ID
- 110003819578
-
- NII書誌ID
- AN00021948
-
- ISSN
- 21855609
- 04247086
-
- NDL書誌ID
- 1613680
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可