回転座席使用によるフォークリフト運転者の身体負担軽減効果の検討

書誌事項

タイトル別名
  • Evaluation of a Swiveling Seat to Reduce the Physical Load on Forklift Drivers
  • カイテン ザセキ シヨウ ニ ヨル フォークリフト ウンテンシャ ノ シンタイ フタン ケイゲン コウカ ノ ケントウ

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抄録

フォークリフト運転者には,全身振動の曝露や運転時の不良姿勢などに起因して腰痛など作業関連筋骨格系疾患が多発している.45度回転可能なフォークリフトの運転座席を利用して後方視姿勢をとった場合の身体負担軽減効果を,10人の被験者について表面筋電位および体幹部・頸部の回旋角を用いて評価した.その結果,後方視動作時及び後方視姿勢維持中の,僧帽筋,腰背部傍脊柱筋および広背筋の筋電位は,既存車輌の固定座席利用に比べて減少した.しかし,胸鎖乳突筋については,後方視姿勢維持中の筋電位減少は少なく,後方視動作時の筋電位は減少しなかった.後方視時の体幹部回旋角は既存車輌の固定座席利用時に比べて大きく減少したが,頸部回旋角は減少が認められなかった.以上より,回転座席は後方視運転時の身体負担を軽減する効果が認められ,腰痛発生の予防に結びつく可能性が示唆された.

収録刊行物

  • 産業衛生学雑誌

    産業衛生学雑誌 44 (5), 180-187, 2002

    公益社団法人 日本産業衛生学会

被引用文献 (3)*注記

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参考文献 (28)*注記

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