シバ優占放牧地における秋咲き草本の分布の偏りとバッチ構造

  • 内藤 和明
    姫路工業大学自然・環境科学研究所田園生態保全管理研究部門
  • 高橋 佳孝
    農林水産省中国農業試験場畜産部

書誌事項

タイトル別名
  • Biased Distribution of Autumn-flowering Plants in a Zoysia japonica Grassland in Relation to Patch Structure
  • Biased Distributon of Autumn-flowering Plants in a Zoysia japonica Grassland in Relation to Patch Structure

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抄録

放牧草地では家畜の選択的な採食に起因するモザイク状あるいはパッチ状の植生が見られ, 草地の植物群集の多様性を維持する上で重要な機能を持っていると考えられる。そこで放牧地の植生パターンと草地群集の構成種の分布を調査し, 家畜の選択的採食が草地群集の多様性維持に果たす役割を明らかにしようとした。草丈の高い不食パッチと採食地の種組成を比較した結果, 不食パッチの方が採食地よりも単位土地面積当たりの種数が多く, 種組成の変異も大きかった。秋に開花する草本の多くは採食地よりも不食パッチにおいて地上茎の密度が高かった。これらのことから不食パッチは放牧草地における種多様性の維持に重要な役割を果たしていると思われる。

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参考文献 (16)*注記

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