堆厩肥と化学肥料がトウモロコシ-オオムギ輪作体系における収量, 飼料価値および土壌に及ぼす影響

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  • Yield, Feeding Value and Chemical Composition of Soil in a Rotation Cropping System of Maize : Barley as Influenced by Barnyard Manure and Chemical Fertilizer

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抄録

トウモロコシ-二条オオムギ輪作体系において堆厩肥や化学肥料を連年施用する圃場実験を9年間行った。無肥料区(NO), 化成肥料3要素のみ施用区(CF), 堆厩肥のみ施用区(BM), 化成肥料と堆厩肥施用区(BMCF)の4処理区を設け, 乾物収量と収穫指数の推移を移動平均とそれからの偏差に分けて分析した。BMとBMCFのトウモロコシの乾物収量と収穫指数は安定して高かったが, NOとCFではしだいに低下した。二条オオムギではBMに比べてBMCFの乾物収量が高く, 化成肥料の効果が高かった。CFの乾物収量と収穫指数は低下していき, 年次間変動も大きかった。CFでは輪作3年目で両作物に病害が多くなったが, BMとBMCFでは認められなかった。BMとBMCFで土壌中の全炭素と全窒素はそれぞれ2年目, 5年目から増加が目立つようになったが,NOとCFではほぼ一定であった。トウモロコシ中のK/(Ca+Mg)当量比はCFとBMCFの6年目で3から4と高かった。この輪作体系は化成肥料のみの施用では3年ほどで破綻をきたし, 堆厩肥や土壌改良材の投入による土壌のミネラルバランスと物理性の改良が必要とされた。堆厩肥11kgm^<-2>year^<-1>の施用に化成肥料(N, P, K)を併用すると, 飼料としてのミネラル組成に影響が現れた。

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参考文献 (15)*注記

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