犬由来 Mycoplasma 株の抗生物質感受性

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タイトル別名
  • SENSITIVITIES IN VITRO TO ANTIBIOTICS OF MYCOPLASMA ISOLATED FROM CANINE SOURCES
  • イヌ ユライ Mycoplasmaカブ ノ コウセイ ブッシツ カンジュセイ エイブン

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抄録

健康犬および病犬から分離した103株と,標準14株のMycoplasma(以下Mと略す)が,22種類の抗生物質に対する感受性を試験した.22物質のうち,マクロライド4種(ロイコマイシン,タイロシン,スピラマイシン,ジョサマイシン),テトラサイクリン類2種(テトラサイクリン,メタサイクリン),クロラムフェニコール,およびリンコマイシンが多くの種類のMの発育を抑制した.特にタイロシンは犬由来株の98%,標準株の100%を1μg/ml以下の濃度で抑制した、これに次いで,リンコマイシン,ロイコマイシンおよびジョサマイシンが大多数の株の発育を5μg/ml以下で阻止した.多くの研究者が指摘しているように,菌種間の感受性の差が各薬剤について見られた.特にエリスロマイシンとオレアンドマイシンにおいて顕著であった,犬由来株には,M.sPumansおよび未同定株に各薬剤に対して,感受性の低い株が多く含まれ,M.canisとM.?naculosumに感受性の高い株が多い傾向が見られた.犬由来標準株と著者らの分離株を比較すると,各薬剤に対する感受性の低下が標準株において見られた.その理由の一つとして,著者らの株は分離後2~3回の継代を経験したのみで,新鮮な株が多いことが考えられる.ペプチド4種(コリスチン,ポリミキシンB,バシトラシン,ヴアイオマイシン)は,すべてのMに全く,またはほとんど無効であった.

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