肩鎖関節脱臼術後(Phemister変法)の運動療法について

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • The Treatment after Operation of Acromioclavicular Dislocation (Phemister Modified Method)

この論文をさがす

抄録

TossyⅢ型肩鎖関節脱臼の診断のもと,靭帯一次修復術であるPhemister変法を施行した6例を対象に術後理学療法について検討した。3例に3週間の胸壁固定後,自動運動を主体とした治療(S群)を行い,残り3例に1週間の胸壁固定後,臼蓋上腕関節のみの振り子運動と烏口上腕靭帯の癒着防止訓練を行い,自動運動は抜釘まで禁止した治療(N群)を施行し,両群肩鎖関節の安定性および関節可動域について比較した。安定性,関節可動域ともにN群の治療成績が優れていた。本術式に対する理学療法として,①靭帯修復がある程度完成する6週間までは肩鎖関節の運動は抑制しつつ臼蓋上腕関節の運動を維持しておく事,②挙上および外旋制限の主原因である烏口上腕靭帯の短縮を起こさない事が,成績を左右するポイントであると思われた。

収録刊行物

  • 理学療法学

    理学療法学 19 (5), 484-486, 1992-08-01

    日本理学療法士学会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ