重症脳損傷児の便秘への運動療法

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  • Defecation Treatment for Constipation in Children with Severe Brain Damage

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抄録

重症脳性麻痺児の便秘を解決するための運動療法を考案した.背臥位で患児の両下肢を屈曲外転しながら下行結腸の便塊を理学療法士の手指で押し出した.次に両大腿で腹部を圧迫し,腹圧を高めて力み方を経験させた.全身的な運動療法にこの排便訓練を取り入れた32名の重症脳性麻痺児を実験群,排便訓練を取り入れない23名を対照群とした.変化を著効,改善,軽度改善,無効で判定した.実験群の変化は対照群に比べ有意に高かった(P < 0.01).実験群では緩下剤等の補助手段を25名が用いていたが,最終的には7名が使用していた(P < 0.05).対照群では20名が用いていたが,最終評価時に17名が使用していた(P > 0.05).1歳未満に排便訓練を取り入れた9名は,著効7名,改善7名で,成績が良好であった.

収録刊行物

  • 理学療法学

    理学療法学 20 (1), 24-32, 1993-01-01

    日本理学療法士学会

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