成人正常咬合者における歯列咬合面圧分布と顎顔面形態との関係について

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  • A study on the relationship between occlusal pressure distribution and maxillofacial morphology in adult subjects with normal occlusion

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抄録

咬合面圧分布と顎顔面形態の関連性を検討することを目的として本研究を行った.研究対象として成人の正常咬合者男女21名を用い, その側面頭部X線規格写真から形態計測を行った.一方, 感圧導電ゴムを感圧素子とする圧分布測定装置イナストマーシステムを用いて, 咬合面圧分布および咬合圧(単位面積あたりの咬合力)を測定した.そしてそれらの形態測定値との相関を調べた.その結果, 用いた圧分布測定装置は十分な再現性があることが分かった.顎顔面形態との関係は, 下顎下縁平面や咬合平面の傾斜が緩やかで, 後顔面高が相対的に大きい短顔型傾向を示す顎顔面形態では咬合圧が大きく, 逆のパターンである長顔型傾向を示す顎顔面形態では咬合圧が低い傾向を示した.また, 短顔型傾向を示す顎顔面形態では咬合面圧分布の重心は咬合平面上の前方に位置し, 長顔型傾向を示す顔面形態では後方に位置する傾向がみられた.さらに, 咬合接触面積が大きい被験者ほど大きな咬合圧を示した.以上のことより歯列に加わる力学的条件と顎顔面形態とは密接に関わっていることが推察された.

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