野草地放牧における黒毛和種牛の採食行動とルーメン内性状

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  • Grazing Behavior and Rumen Characteristics of Japanese Black cattle in Native Pasture

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抄録

植物種構成の異なる野草放牧地2パドック(B: 実験1, C: 実験2)で、黒毛和種牛の行動観察とルーメン液採取を行った。24時間行動観察において、採食行動パターンと反芻時間は両パドック間で違いを示し、採食時間はパドックCでパドックBよりも長かった。バイトカウント法による採食植物観察では、パドックB入牧直後にはImperata cylindricaの採食割合が高く、後にMiscanthus sinensisとEremochloa ophiuroidesの採食割合が増加した。パドックCでは入牧後数日間はM. sinensisを最も多く選択したが、後にはI. cylindricaとE. ophiuroidesの採食割合が高くなった。ルーメン液中総VFA濃度はどちらの牧区も、実験1日目入牧前よりも実験7日目または9日目に高く(それぞれ, パドックB : 5.27, 6.76mmol dl^<-1>, パドックC : 6.87, 7.53mmol dl^<-1>)、NH_<3->N濃度は4.33mg dl^<-1>でほぼ一定であった。総プロトゾア数は、実験1では4日目3.0×10^5ml^<-1>でその後ほぼ一定であったが、実験2では4日目4.1×10^5ml^<-1>から9日目5.9×10^5ml^<-1>に増加した。総プロトゾア数は実験2において実験1よりも多かった。バクテリア数は1.1×10^9ml^<-1>〜7.1×10^9ml^<-1>で変動し、cocci(-)とcocci(+)が実験期間中を通して多かった。

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