四国西部,幡多半島東岸の第三系四万十累層群に含まれる火砕岩の産状・岩石記載とその意義

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タイトル別名
  • Occurrence and petrography of volcaniclastic rocks in the Tertiary Shimanto Supergroup along the east coast of the Hata Peninsula, southwestern Shikoku, Southwest Japan, and its significance
  • シコク セイブ ハタ ハントウ トウガン ノ ダイ3ケイ シマント ルイソウグン ニ フクマレル カサイガン ノ サンジョウ ガンセキ キサイ ト ソノ イギ

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抄録

四国西部,幡多半島東岸地域の後期漸新世~前期中新世の清水層・在岬層の混在相は,火山礫岩や火山性砂岩,含火山岩礫泥岩などの火砕岩を含む.火砕岩は,中期始新世の石灰岩を伴うことがある.火砕岩の多くは,土石流や乱泥流などの堆積物重力流に由来する.火砕岩中の火山岩は,アルカリ岩系の火山岩であり,アルカリ玄武岩,粗面安山岩,粗面岩およびコメンダイトからなる.アルカリ玄武岩や粗面安山岩には緑泥石や方解石で充填された発泡痕を有する.アルカリ玄武岩にはカンラン石仮像が含まれる.火山岩類はかなりの程度の変質作用を被っており,ほとんどの苦鉄質鉱物は,緑泥石などの粘土鉱物やFe-Ti酸化鉱物で置換されている.変質過程での移動が少ないと考えられる元素を使ったいくつかの判別図から,火山岩は海洋島起源のプレート内アルカリ岩と推定される.後期漸新世~前期中新世のある時期に四国西部の収束域で海山の衝突があったと考えられる.<br>

収録刊行物

  • 地質学雑誌

    地質学雑誌 112 (2), 107-121, 2006

    一般社団法人 日本地質学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (44)*注記

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