気管支内にポリープ状発育を示した再発胸腺腫の 1 例

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タイトル別名
  • A Case of Recurrent Thymoma Showing Endobronchial Growth

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抄録

胸腺腫手術後に気管支内にポリープ状発育を呈した局所再発例を経験したので報告する。患者は51歳時に, 左肺門部腫瘤のため試験開胸術を受けている。胸腺腫の診断で, 術後局所に50Gyの放射線照射を施行した。53歳時に亜全摘術, 肺部分切除術を施行し, 術後病期は正岡分類III期であった。59歳時に嗄声, 血痰を認め胸部X線上, 左肺門部の腫瘤影, 区域性無気肺を認め, 胸部CTでも大動脈弓部および左上葉肺門部に腫瘤を認めた。気管支鏡所見は, 左上大区をほぼ閉塞するポリープ状腫瘤を認めた。胸腺腫再発と診断し, CDDP, ADR, VCR, CPA, Steroidによる化学療法を2 course施行した。CT上, 腫瘍は縮小傾向を示し, 気管支鏡でもポリープ状腫瘍の退縮がみられ, PRと思われた。

収録刊行物

  • 気管支学

    気管支学 10 (2), 191-195, 1988

    特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会

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