ハッチョウトンボ生息地の保全に関する生態学的研究

  • 養父 志乃夫
    和歌山大学システム工学部・環境システム学科・自然環境システム大講座
  • 中島 敦司
    和歌山大学システム工学部・環境システム学科・自然環境システム大講座

書誌事項

タイトル別名
  • Ecological Studies on the Conservation of <I>Nannophya pygmaea</I> RAMBUR Populations and Habitats
  • ハッチョウトンボ セイソクチ ノ ホゼン ニ カンスル セイタイガクテキ ケン

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抄録

ハッチョウトンボの生息が認められた栃木県茂木町の丘陵地谷戸部の水田跡地において, 成虫発生期の植生, 地象構造, 相対照度及び水質を調査した. また, 成虫の飛翔, 採餌, 休息等の行動がみられた植生のタイプを調べた. この結果, 成虫の縄張りはヤノネグサ・イボクサ群落及びイ・ヒメジソ群落で形成されることが明らかになった. これらの群落はいずれも浅く小さな開放水面をともなっており, 地表面の相対照度は85%前後であった. また, 採餌や休息は, 縄張りの周囲のイ・ススキ群落で行われていた. 一方, 成虫の集中した地点における7-8月の水位の変動は小さく, 水深1~3cm前後で推移した。 そして, 同時期の水質は貧栄養状態にあった。

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参考文献 (8)*注記

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