虚血性心疾患の外科治療

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  • Surgical Treatment of Ischemic Heart Disease

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抄録

虚血性心疾患(IHD)患者の外科治療はVineberg(1946)の内胸動脈(ITA)を左室心筋内に植え込む間接的冠血行再建術に始まり,Sones(1959)の選択的冠動脈造影法(CAG)の開発により直接的冠血行再建術:冠動脈バイパス術(CABG)を主とする外科治療が普及してきた。欧米ではFavaloro(1967,大伏在静脈グラフト:SVGを用いたCABG),Green(1968,ITAを用いたCABG)が,本邦では庄司(1968,心室瘤切除術),麻田(1969,心筋梗塞切除術),麻田(1970,SVGを用いたCABG),瀬在(1970,大腿深部動脈を用いたCABG),林(1970,ITAを用いたCABG),須磨(1987,右胃大網動脈:RGEAを用いたCABG)らが始めている。著者は,1972年にCAGを,1976年にCABGを開始しており,現在までにIHD患者に対し1,359例(1972〜2003年,関連施設例を含む)のCABGを施行してきた。最終講義にあたり,IHDに関して,1)その分類と症状,2)診断法,3)手術適応と治療(a.労作性狭心症,b.不安定狭心症・心筋梗塞,c.急性期心筋梗塞の外科的合併症,d.慢性心筋梗塞の外科的合併症,e.虚血性心筋症),動脈硬化の危険因子,動脈硬化の発症と進展,運動療法について述べる。

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参考文献 (17)*注記

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