『伊澤蘭軒』の本文生成過程考 : 東京大学総合図書館 天理大学天理図書館 所蔵資料からの復元の試み The Process of Composition of Izawa Ranken : An Attempt at Reconstruction Based on Materials in the Possession of the General Library at Tokyo University and the Tenri Library at Tenri University

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抄録

鴎外史伝の特異性は、読者が参加をすることである。書き手である鴎外の手元に読者から寄せられる情報、書き手が読み手へ情報の提供を呼び掛けるという双方向性が機能して、書き手と読み手との間にネットワークが成立し、伝記文学が誕生する。このようなネットワークを解明する資料で今日残されているのは、天理大学の天理図書館所蔵の「『伊澤蘭軒』森鴎外自筆増訂稿本」と、その補訂の論拠となった資料の一部が、東京大学総合図書館所蔵の鴎外の手沢資料集に収録されている。本稿では従来等閑に付されてきたこの両資料の関連を検討する。このことは初出稿と定稿との異同を探るだけでなく、鴎外が補訂した根拠資料を顕現化することになる。さらに情報ネットワークの実態を解明することは、『伊澤蘭軒』の本文の生成過程を明らかにすることになる。それのみならず、『伊澤蘭軒』に於ける資料の扱い方から、鴎外史伝の方法を解明することにもなる。本稿は補訂稿とその根拠資料を通して、本文の生成過程の一端を復元する。

収録刊行物

  • 跡見学園女子大学紀要

    跡見学園女子大学紀要 35, 49-71, 2002-03-15

    跡見学園女子大学

キーワード

各種コード

  • NII論文ID(NAID)
    110004645616
  • NII書誌ID(NCID)
    AN0001181X
  • 本文言語コード
    JPN
  • 資料種別
    Departmental Bulletin Paper
  • 雑誌種別
    大学紀要
  • ISSN
    03899543
  • NDL 記事登録ID
    6208339
  • NDL 雑誌分類
    ZV1(一般学術誌--一般学術誌・大学紀要)
  • NDL 請求記号
    Z22-543
  • データ提供元
    NDL  NII-ELS  IR 
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