日本における"心疾患の予後"研究の現況と展望

  • 笠貫 宏
    東京女子医科大学付属日本心臓血圧研究所

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タイトル別名
  • The Present Situation and the Prospects of the Study on "Prognosis of Cardiac Diseases" in Japan

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抄録

日本保険医学会100周年記念特別講演にあたり,第五次共同研究の成果を踏まえて,日本における心疾患の予後研究の現状とその展望を述べる。同研究の中心的役割を担っている東京女子医科大学心臓血圧研究所の医療情報システムを紹介し,予後研究の現況-後ろ向き研究として第五次共同研究の成果を報告する。予後研究の現況-前向き研究として,先ず,その背景とは心疾患治療法の革命的な進歩として,抗不整脈薬アミオダロン,カテーテルアブレーション,植込み型除細動器について触れる。更にHIJC研究会による前向き予後研究の現時点での成果を,急性心筋梗塞症の院内予後に関する多施設前向き研究として,再灌流療法,非ST上昇型急性心筋梗塞の臨床的特徴,若年者急性心筋梗塞患者の臨床像,超高齢者患者へのインターベンションの効果について報告する。今後は,コホート研究により心疾患患者の生命予後を見極めると共に,それを治療に生かし,さらには,生活予後についても研究していきたい。

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参考文献 (12)*注記

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