尿中電解質排泄量と節酒による降圧効果との関連

抄録

飲酒者ではアルコールの利尿作用などに関連して、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムなど血圧に関連する電解質の尿中排泄量にも何らかの影響が及ぶ可能性がある。一方、飲酒により血圧が上昇することは広く認められているものの、その機序はいまだ不明である。そこで今回、軽症高血圧の飲酒者を対象とした節酒試験の成績を基に、これら電解質の尿中排泄量の多少により、節酒による降圧効果に差がないかどうか、いくつかの血圧関連因子を考慮して検討した。分析の結果、カルシウム、マグネシウムともに、尿中排泄量の多い群の方が、節酒による降圧の幅はより大きかった。これに対して、ナトリウムやカリウムの尿中排泄量あるいは尿量の多少により分けた2群間ではいずれも、節酒による降圧の程度に差がなかった。以上より、尿中へのカルシウムあるいはマグネシウム排泄量の多少により、節酒による降圧の効果が異なる可能性が示唆された。

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日本保険医学会誌 89, 208-217, 1991-12-15  [この号の目次]

日本保険医学会

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各種コード

  • NII論文ID(NAID) :
    110004698052
  • NII書誌ID(NCID) :
    AN00197853
  • 本文言語コード :
    JPN
  • ISSN :
    0301262X
  • 収録DB :
    NII-ELS