「記号」ということば : 『西国立志編』をめぐって

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タイトル別名
  • キゴウ ト イウ コトバ サイゴク リッシヘン オ メグッテ
  • A Study of the Word 'Kigo' (記号)

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抄録

type:text

中村正直訳『西国立志編』(明治四年・一八七一)には、「記号」という語が散見する。その「記号」のほとんどが、'motto' (モットー)の訳語として用いられており、現在の一般的な意味とは異なるものである。「目次」に記した手順のもとに調査したところ、この場合の「記号」は、やはり過去の諸分野の文献に見える「記号」とも意味にずれのある、特異なものであることが確認される。中村正直が何に基づいて、'motto'の訳語として「記号」という語を選んだのかについては、現在十分明らかにしえない。今後、更に調査を重ね、考察を進めるつもりであるが、本稿では、限られた文献を対象に調査した結果を中間的に報告する。なお、『西国立志編』には、同じく'motto'の訳語として、「標識」、「表識」などの訳語も用いられている。最後に、これらの語に関して若干触れる。

source:Bulletin of the Faculty of Education, Chiba University. II, Humanities and social sciences

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