ミニブタを用いたヒト住血吸虫症モデルの確立と応用
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抄録
中国の日本住血吸虫症流行地においては,水牛,牛,家豚などが重要な保有宿主となっており,このことが撲滅対策を困難なものにしている。カンボジア,ラオスのメコン住血吸虫症の流行地でもブタが重要な保有宿主であるとの報告がある。またヒト感染後の肝脾疾患等に肝硬変は慢性の合併症として重要である。この住血吸虫症の感染防御免疫あるいは慢性感染による合併症の病態解析のために,マウスに比してより実際のヒト感染系に近いと考えられるクラウン系ミニブタ日本住血吸虫感染モデルについて解析を進めた。これまでの解析から,ミニブタが実験動物モデルとして,感染防御ワクチン開発および住血吸虫感染後の肝繊維症予防治療モデルの開発等に応用が可能であることが示された。昨年度には,家畜に対する,より実践的なワクチンとしてコレラトキシンと組み換えパラミオシンの混合経鼻ワクチンを用い粘膜免疫による感染防御効果についての検討を行った。この結果,ある程度の効果は認められたものの,副作用による重篤な症状が問題となった。今年度は,経鼻ワクチンの副作用について解析を進めるとともに,新たにメコン住血吸虫感染実験を試みた。また,診断キットの開発をめざして循環抗原に反応するモノクローナル抗体を用い,虫体数の明らかなミニブタの血清サンプルの抗原のレベルを測定し,実際に虫体数との相関するかどうかについても検討を行った。
収録刊行物
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- 長崎大学熱帯医学研究所共同研究報告集
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長崎大学熱帯医学研究所共同研究報告集 17 46-48, 2005
長崎大学
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1570291227047973248
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- NII論文ID
- 110004728266
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- NII書誌ID
- AN10391375
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- CiNii Articles