ACTH産生肺腺癌の一切除例

  • 月岡 卓馬
    大阪市立大学医学部付属病院 呼吸器外科(第2外科)
  • 井上 清俊
    大阪市立大学医学部付属病院 呼吸器外科(第2外科)
  • 岩田 隆
    大阪市立大学医学部付属病院 呼吸器外科(第2外科)
  • 水口 真二郎
    大阪市立大学医学部付属病院 呼吸器外科(第2外科)
  • 森田 隆平
    大阪市立大学医学部付属病院 呼吸器外科(第2外科)
  • 末広 茂文
    大阪市立大学医学部付属病院 呼吸器外科(第2外科)

書誌事項

タイトル別名
  • A resected case of adrenocorticotropic hormone-producing lung adenocarcinoma

この論文をさがす

抄録

症例は64歳男性.陳旧性脳梗塞による左半身不全麻痺を認めた.全身倦怠感,高血圧に対し精査を施行したところ,高ACTH血症を認めた.また胸部X線像,胸部CT像上右S6に腫瘤性病変を認め,気管支鏡下生検で肺腺癌(C-T2N0M0 stage IB)と診断した.右下葉切除,縦隔リンパ節郭清術を施行した.腫瘍細胞のACTH免疫染色で陽性像を呈したことからACTH産生肺腺癌(p-T2N0M0 stage IB)と診断した.術後,血中ACTH値は低下し,降圧薬の減量が可能であった.術後6ヵ月経過したが再発および血中ACTH値の再上昇は認めていない.肺腫瘍による異所性ACTH産生は肺小細胞癌,カルチノイドによるものがほとんどである.ACTH産生肺腺癌は極めて稀な疾患で,報告例は自験例を含め5例で切除例としては2例目であった.

収録刊行物

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (18)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ