関東山地北西部に分布する下部新第三系の層序と堆積環境

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タイトル別名
  • Lower Miocene Stratigraphy and its paleo-environments of the Ame and Nukui River Areas, northwestern part of the Kanto Mountains, central Japan

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抄録

関東山地北西縁部には,古期岩類を不整合におおう新第三系が広く分布する.それらは,下位から内山・駒込・本宿・志賀溶結凝灰岩・水落観音溶岩の各層に区分される.内山・駒込の各層は、徴化石・放射年代によって下部中新続であるとされており,フォッサマグナ中央部においては最も下位に位置する海成層である.内山層について,堆積学的な検討を加えた結果,それは基本的に9つの堆積相に区分され,それらの累重様式によって下半部と上半部の2つの堆積組相に分けられることが明らかとなった.また,各組相内部は上方細粒化と上方粗粒化のサクセッションの組み合わせからなり,それは海洋環境が浅→深→浅と変化していったことを示している.このことから,内山層の堆積期には海が浅→深→浅と変化する現象が2度繰り返されたことが明らかである.

収録刊行物

  • 地球科学

    地球科学 52 (2), 136-152, 1998

    地学団体研究会

参考文献 (38)*注記

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