汗の減感作療法が奏効したコリン性蕁麻疹の1例

  • 田中 稔彦
    広島大学大学院医歯薬学総合研究科(皮膚科学)
  • 石井 香
    広島大学大学院医歯薬学総合研究科(皮膚科学)
  • 鈴木 秀規
    広島大学大学院医歯薬学総合研究科(皮膚科学)
  • 亀好 良一
    広島大学大学院医歯薬学総合研究科(皮膚科学)
  • 秀 道広
    広島大学大学院医歯薬学総合研究科(皮膚科学)

書誌事項

タイトル別名
  • CHOLINERGIC URTICARIA SUCCESSFULLY TREATED BY IMMUNOTHERAPY WITH PARTIALLY PURIFIED SWEAT ANTIGEN
  • 症例報告 汗の減感作療法が奏効したコリン性蕁麻疹の1例
  • ショウレイ ホウコク アセ ノ ゲン カンサ リョウホウ ガ ソウコウ シタ コリンセイ ジンマシン ノ 1レイ

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抄録

24歳,男性.初診1年半前から運動や精神的緊張によって多発する小円形膨疹を主訴に来院した.皮疹は激しい痒みをともなっていた.コリン性蕁麻疹と診断し,種々の抗ヒスタミン薬を投与したが皮疹は改善しなかった.サウナ浴によって同様の皮疹が誘発され,回収した本人の汗による皮内テストで陽性を示した.また健常人および本人の汗から精製した汗抗原で末梢血好塩基球からの著明なヒスタミン遊離が生じ,汗の中の抗原にIgE感作されていることが明らかとなった.本人の汗から回収した抗原による減感作療法を行ったところ皮疹の程度が軽減し,本人のQOLも徐々に改善した.末梢血好塩基球の汗抗原に対するヒスタミン遊離の反応性も経時的に低下し,汗抗原による減感作療法が奏効したと考えられた.

収録刊行物

  • アレルギー

    アレルギー 56 (1), 54-57, 2007

    一般社団法人 日本アレルギー学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (6)*注記

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