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- 青木 博史
- 京都府立大学
書誌事項
- タイトル別名
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- History of the Noun Clause in a Complex Sentence(<Special Issue>Grammaticalization in Japanese)
- 複文における名詞節の歴史
- フクブン ニ オケル メイシセツ ノ レキシ
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抄録
古典語における<コト>を表す補文の名詞節には,「準体型」と「コト型」の2つがある。「準体型」が主語として用いられる場合,その述語は状態性のものに限られる,といった制限がある。目的語として用いられる場合も考え合わせると,「準体型」は,感覚・感情,判断等の「対象」としてのみ用いられているといえる。これに対し,「コト型」にそのような使用制限はなく,両者は性格を異にしている。「コト型」は,古代から現代に至るまで,その機能をほとんど変えることなく引き継がれたが,「準体型」の機能は,「ノ型」が引き継ぐ形となった。「ノ」は<モノ>を表す代名詞が文法化し,<コト>を表す形式へ拡張したものである。このような「ノ」の発達が,「準体型」を衰退させたものと考えられる。
収録刊行物
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- 日本語の研究
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日本語の研究 1 (3), 47-60, 2005
日本語学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205787530368
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- NII論文ID
- 110006218818
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- NII書誌ID
- AA11998386
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- ISSN
- 21895732
- 13495119
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- NDL書誌ID
- 7407445
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可