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- 高山 善行
- 福井大学
書誌事項
- タイトル別名
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- On the Adnominal Usage of Auxiliary mu
- ジョドウシ ム ノ レン タイヨウホウ ニ ツイテ
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抄録
助動詞「む」は連体用法で≪仮定≫≪婉曲≫を表すと言われているが,実際にはよくわかっていない点が多い。本稿では,このテーマをモダリティ論の視点から捉え直し,新しい分析方法を提案する。まず,Aタイプ(「〜φ人」),Bタイプ(「〜む人」)という名詞句の対立を設定し,それらの用例を平安中期文学作品から抽出する。そして,述語の性質,時間・場所表現との共起,「人」の数量の観点から,両名詞句の性質を比較してみた。その結果,Aタイプには制約が見られないが,Bタイプにはいくつかの点で制約が認められた。Bタイプでは「人」が非現実世界(想像の世界)に位置づけられているのである。この事実をもとに,本稿では,連体用法「む」は非現実性を標示する機能(「非現実標示」)をもち,名詞句の標識として働いていると結論づける。
収録刊行物
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- 日本語の研究
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日本語の研究 1 (4), 1-15, 2005
日本語学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680764218752
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- NII論文ID
- 110006218848
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- NII書誌ID
- AA11998386
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- ISSN
- 21895732
- 13495119
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- NDL書誌ID
- 7677353
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
- KAKEN
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可