超好熱硫酸還元古細菌<i>Archaeoglobus fulgidus</i>の脂質部品分析

書誌事項

タイトル別名
  • Lipid Component Parts Analysis of the Hyperthermophilic Sulfate-Reducing Archaeon <i>Archaeoglobus fulgidus</i>
  • Lipid component parts analysis of the hyperthermophilic sulfate-reducing archaeon Archaeoglobus fulgidus

この論文をさがす

抄録

この40年間の脂質分析の蓄積によってほとんどすべての科の古細菌の極性脂質の種類が知られるようになってきたが, 硫酸還元古細菌Archaeglobus (A.) fulgidusの脂質についてはまったく情報がない. そこで, われわれが開発した脂質部品分析という簡便分析法を用いて, A. fulgidusの極性脂質の構成部品を解析した. 今回の分析の結果, コア脂質としてはテトラエーテル型のカルドアーキオールがほとんどで, 少量のジエーテル型アーキオールも存在していた. リン脂質のリン酸ジエステル結合している極性基は, イノシトールとエタノールアミンが検出された. 糖脂質の糖は, マンノースとガラクトースが主要成分であり, グルコースも少量存在していた. 2次元TLCにより, これらの脂質部品をもつと思われる約9種類の主要なリン脂質, 糖脂質, リン糖脂質の存在が確認された. A. fulgidusの全ゲノムのBLAST searchにより, これらのリン脂質の合成に関与する遺伝子が確認され, 脂質分析の結果と一致した.

収録刊行物

  • Journal of UOEH

    Journal of UOEH 29 (2), 131-139, 2007

    学校法人 産業医科大学

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ