色の見かけ上の重さ : 単色における色相・彩度の影響について

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タイトル別名
  • Apparent Weight of Color : Effects of Chroma with Different Hue

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抄録

画家やデザイナーらは,色の軽重感によって視覚的に心地よいバランスとなるように2次元作品の配色を操作していると言われている.本研究では,視覚的に心地よいバランスとなる配色を行うために,色相,彩度,明度の軽重感への影響を客観的手法に基づいて理解することを目的とした.2つの実験において,マンセル表色系から選ばれた計65色の色票の軽重感をマグニチュード推定法により測定した.実験1では,色相の軽重感への影響を理解するために,無彩色とそれと同明度の有彩色(10色相)の軽重感を調べた.実験2では,彩度が軽重感におよぼす影響を理解するために,彩度の異なる色の軽重感を4色相において調べた.どちらの実験においても,明度が一定であっても色相や彩度が異なることで,軽重感が体系的に変化することが示された.以上の実験結果は,視覚的に心地よいバランスのとれた配色を行うには,色の3属性それぞれが軽重感に及ぼす影響を理解することが有効であることを示唆している.

収録刊行物

  • デザイン学研究

    デザイン学研究 53 (5), 35-42, 2007

    一般社団法人 日本デザイン学会

参考文献 (9)*注記

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680386984320
  • NII論文ID
    110006279190
  • NII書誌ID
    AN00150292
  • DOI
    10.11247/jssdj.53.35_1
  • ISSN
    21865221
    09108173
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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