エンバク根とユーカリ根より分離した根部定着糸状菌がキャベツ苗に示す発芽および生育促進効果
書誌事項
- タイトル別名
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- Promotion of the Seed Germination and Seedling Growth of Cabbage by Root-Colonizing Fungi Isolated from Oat and Eucalyptus Roots
- エンバク コン ト ユーカリ コン ヨリ ブンリ シタ コンブ テイチャク シジョウキン ガ キャベツ ナエ ニ シメス ハツガ オヨビ セイイク ソクシン コウカ
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抄録
エンバク根およびユーカリ根から根部定着糸状菌を分離して,キャベツ苗に対して発芽促進および生育促進効果を持つ菌株を選抜することを試みた.その結果,糸状菌を接種しないキャベツ種子は播種後4〜6日に分散して発芽したのに対し,エンバク根から分離されたMT0011株とユーカリ根から分離されたEU0013株を接種した種子は播種4日目に集中して発芽した.また両糸状菌を接種した種子は最終発芽率に達する期間が短縮された.分離菌のキャベツ苗に対する生育促進効果について接種試験を3回繰り返して検討した.1回目の試験では供試した29菌株中7菌株がキャベツ苗の生育を促進した.2回目の試験では,MT0008株とEU0013株の2菌株が引き続き促進効果を示した.この2菌株について3回目の試験を行ったところ,EU0013株のみが促進効果を示した.接種試験に供試した菌株から坂本・萩原が分離した2菌株を除いた27菌株についてrDNA ITS領域の塩基配列による分子系統解析を行ったところ,1菌株を除いたすべてが子のう菌類に分類された.発芽促進効果を示したMT0011株はそのrDNA ITS領域の塩基配列の結果からDrechelaに近縁な菌株であると考えられた.また発芽促進と生育促進の両方の効果を示したEU0013株は分生子柄の形態と塩基配列の結果からPenicillium属であると同定された.
収録刊行物
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- 日本土壌肥料学雑誌
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日本土壌肥料学雑誌 77 (3), 265-272, 2006
一般社団法人 日本土壌肥料学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001206558167040
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- NII論文ID
- 110006280051
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- NII書誌ID
- AN00195767
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- ISSN
- 24240583
- 00290610
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- NDL書誌ID
- 7991800
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDL
- CiNii Articles
- KAKEN
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可