水棲から陸棲へ、嗅覚受容体の分子進化と遺伝子発現制御

  • 廣田 順二
    大阪府立大学大学院・理学系研究科・生物科学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Evolution and regulation of odorant receptor genes
  • スイセイ カラ リクセイ エ キュウカク ジュヨウタイ ノ ブンシ シンカ ト イデンシ ハツゲン セイギョ

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抄録

嗅覚は、生命維持のために必要な動物の行動に密接に関与し、進化の過程で原始から現代に至るまで保存されてきた感覚である。匂い分子を感知する嗅覚受容体は、水棲から陸棲への生活環境の変化に伴って分子進化を遂げ、また社会環境の複雑化に対応するためにその遺伝子数を増加させてきたのではないかと考えられる。マウス嗅上皮には、魚類に由来するClass I嗅覚受容体遺伝子と、そこから派生したと考えられる陸棲動物特異的Class II 嗅覚受容体遺伝子の両方が発現している。本稿では、2つに分類される嗅覚受容体遺伝子とそれらの遺伝子発現制御機構について、最近の知見を交えて解説したい。

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参考文献 (28)*注記

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