膀胱癌に対する動注温熱同時併用療法

書誌事項

タイトル別名
  • COMBINATION THERAPY OF INTRA-ARTERIAL CHEMOTHERAPY AND LOCAL HYPERTHERMIA FOR BLADDER CANCER

この論文をさがす

抄録

浸潤性膀胱癌14例に対して, 膀胱全摘除術の術前補助療法として長期選択的動注療法と温熱療法の併用治療 (IA・HT療法) を施行した. 動注療法はカテーテルを両側下殿動脈より挿入・留置する下殿動脈挿入法によった. 動注薬剤はADMまたは, その誘導体を使用し, 症例によってはCDDPも加え, 温熱療法施行中に動注した. 温熱療法は13.56MHzのRF加温機ノバサームをIH-500使用して, 膀胱内, 直腸内, および各アプリケーター直下の温度センサーで温度管理を行った. IA・HT療法後に10例に膀胱全摘除術, 3例に膀胱部分切除術, 1例にTURを施行した. 評価可能な8例の效果はCRが2例, が4例, NCとPDが各1例で有効率75%であった. 全症例の Kaplan-Meier 法による3年生存率は71.4%, 5年生存率は62.5%であった. 死亡例5例のうち3例が癌死であった. そのうち1例は膀胱全摘除術拒否例で, 1例は回腸に浸潤していたT4症例であった. 他の10例は33~70ヵ月経過した現在, 再発なく生存中である.

収録刊行物

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ