新生児期MASに対してECMOを施行し,13年後に右中下葉切除を行った気管支拡張症の1例

書誌事項

タイトル別名
  • Surgery for Severe Bronchiectasis 13 Years After Neonatal Extracorporeal Membrane Oxygenation for Meconium Aspiration Syndrome : A Case Report
  • 症例報告 新生児期MASに対してECMOを施行し,13年後に右中下葉切除を行った気管支拡張症の1例
  • ショウレイ ホウコク シンセイジキ MAS ニ タイシテ ECMO オ シコウシ 13ネンゴ ニ ウチュウ カヨウ セツジョ オ オコナッタ キカンシ カクチョウショウ ノ 1レイ

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抄録

新生児期に胎便吸引症候群(MAS)から人工肺による呼吸補助(ECMO)を施行し救命したが,重篤な気管支拡張症を発症した症例を経験した.症例は13歳男児で,在胎39週6日,体重3,527gで出生した.出生後MASから新生児遷延性肺高血圧症(PPHN)に陥りECMOを施行した.ECMO離脱後はMRSA肺炎およびPPHNによる呼吸障害が遷延したが,生後2か月時に軽快退院した.退院後,幼少時から強い咳嗽を認めていた.8歳時胸部レ線で右無気肺像があり,精査で右中下葉気管支拡張症と診断した.慢性副鼻腔炎の合併もみられた.保存的に経過をみたが症状は次第に増悪し,13歳時には起床時に多量の血痰と運動時呼吸障害が出現したために右中下葉切除術を施行した.術後症状は軽減している.本症例はECMO離脱後にMRSA肺炎およびPPHNによる呼吸障害の遷延から気管支拡張症に発展した,極めて稀な症例である.

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