種子繁殖型イチゴ栽培システムの実用化について

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  • シュシ ハンショクガタ イチゴ サイバイ システム ノ ジツヨウカ ニ ツイテ

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抄録

全国におけるイチゴ生産は、作付面積7360ha、生産量21万、市場売上高1900億円で、果実部門第1位である。現在の栄養体で増殖するイチゴ栽培では、植物病原性ウイルスや炭疽病などの主要病害が苗に潜在感染し、病害の蔓延による生産量の低下などが問題となっている。また、全国の公的機関が多大な経費、労力を投資して行っている。ウイルスフリー苗の維持、増殖、配付業務においても、これらの病害に対し有効な防除法が無く、優良種苗の安定供給に支障を来している。イチゴに感染する主要なウイルスや、炭疽病菌は種子伝染しない事が確認されている。そのため、種子繁殖がイチゴにおいても可能になれば、病害問題を抜本的に解決することができる。さらに、ランナーによる増殖に比較して、種子繁殖での育苗は、省力・軽作業化と育苗期間の大幅な短縮が期待される。本研究では、種子繁殖型イチゴ優良品種の育成、種子繁殖型イチゴの効率的種苗生産方式の確立により、イチゴ栽培に画期的な変革をもたらす種子繁殖型イチゴ品種の実用化を目標とする。その結果、イチゴ生産における無病種苗の安定供給、育苗労力の大幅な省力化(生産者の育苗負担の軽減)、種苗業界の活性化、減農薬により、安心、安全なイチゴの安定的な供給が期待される。

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