羊草(Aneurolepidium chinense (Trin.) Kitag.)の耐塩性機構の解明 : 1.浸透圧調節による可能性

• 連 峰

  帯広畜産大学畜産学部

• 山本 紳朗

  帯広畜産大学畜産学部

書誌事項

タイトル別名

• Mechanism of Salt Tolerance in Chinese Wild Rye (Aneurolepidium chinense (Trin.) Kitag.) : 1. The possibility of participation of osmotic adjustment
• ヨウソウ Aneurolepidium chinense Trin Kitag ノ タイエンセイ キコウ ノ カイメイ 1 シントウアツ チョウセツ ニ ヨル カノウセイ

抄録

羊草(Aneurolepidium chinense (Trin.) Kitag.)は中国の内モンゴルを中心に分布し,耐塩性が極めて強い。このため,砂漠の回復に有用と考えられる。本研究では,羊草の耐塩性が浸透圧調節に起因しているのかについて,耐塩性中庸のペレニアルライグラスおよび塩感受性のメドウフェスクと比較することにより調べた。根の浸透圧は,塩処理により羊草では2.1倍に増加し,他の2草種では2.1-2.2倍に増加した。この増加は,3草種とも主としてNa,Clの増加に起因した。他方,K濃度は処理により羊草ではおよそ30%低下し,他の2草種ではおよそ60%低下した。地上部の浸透圧は,処理により羊草では変化せず,他の2草種では1.3-1.5倍に増加した。以上の結果から,羊草の耐塩性が強いのは浸透圧調節に起因しないものと考えられる。また,羊草の根では塩によるKの減少は少ないことが明らかになった。

収録刊行物

• 日本草地学会誌

  日本草地学会誌 53 (3), 215-220, 2007

  日本草地学会

キーワード

• 砂漠回復
• 浸透圧調節
• 耐塩性
• 羊草(Aneurolepidium chinense)

詳細情報

• CRID: 1390001205754816256
• NII論文ID: 110006448997
• NII書誌ID: AN00194108
• DOI: 10.14941/grass.53.215
• ISSN: 21886555
• ISSN: 04475933
• NDL書誌ID: 8980973
• Web Site: https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2030751428
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I8980973
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • IRDB
  • NDL
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可