糞中プロジェスチンおよびエストロジェン測定によるスマトラオランウータン(<i>Pongo abelii</i>)の卵巣周期と妊娠のモニタリング(繁殖学)

• PUTRANTO Heri Dwi

  岐阜大学大学院連合農学研究科動物繁殖学研究室:ブンクル大学農学部動物科学科

• 楠田 哲士

  岐阜大学応用生物科学部動物繁殖学研究室

• 橋川 央

  名古屋市東山動物園

• 木村 幸一

  名古屋市東山動物園

• 内藤 仁美

  名古屋市東山動物園

• 土井 守

  岐阜大学応用生物科学部動物繁殖学研究室

書誌事項

タイトル別名

• Fecal Progestins and Estrogens for Endocrine Monitoring of Ovarian Cycle and Pregnancy in Sumatran Orangutan (<i>Pongo abelii</i>)

抄録

スマトラオランウータン(Pongo abelii)雌2頭における糞中の免疫反応性プロジェスチン(プロジェステロン:iP_4,プレグナンジオール-グルクロニド:iPdG)およびエストロジェン(エストラジオール-17β:iE_2,エストロン:iE_1)含量を測定し,繁殖生理学的な状態と卵巣周期の把握が可能かどうかを調べた。2頭の月経血または尿中潜血反応は3.0±0.3日間(n=17)継続し,月経周期は27.3±0.4日間(n=15)であった。卵巣周期は,糞中iPdG動態から27.1±1.3日間(n=15),糞中iE_2動態から26.8±2.4日間(n=17)であったが,糞中iP_4およびiE_1には,明瞭な周期的変動が認められなかった。妊娠後半の糞中iP_4,iPdG,iE_2およびiE_1含量は,非妊娠期よりも有意に高い値を示した。これらのことから,糞中iPdGおよびiE_2の測定は,スマトラオランウータンの卵巣周期の把握に有効であり,iP_4,iPdG,iE_2およびiE_1のいずれかの測定により妊娠診断が可能であることが示された。

収録刊行物

• 日本野生動物医学会誌

  日本野生動物医学会誌 12 (2), 97-103, 2007

  日本野生動物医学会

キーワード

• エストラジオール-17β
• オランウータン
• プレグナンジオール
• 糞中ステロイドホルモン
• 卵巣周期

詳細情報

• CRID: 1390282679465003648
• NII論文ID: 110006452787
• NII書誌ID: AA11366156
• DOI: 10.5686/jjzwm.12.97
• ISSN: 2185744X
• ISSN: 13426133
• ISSN: http://id.crossref.org/issn/13426133
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjzwm/12/2/12_KJ00004756712/_pdf
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2008102360
• 本文言語コード: en
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可