ラジオテレメトリによる放牧牛の行動調査法 : アクトグラム法による行動形の測定

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タイトル別名
  • A Radio Telemetrical Method for Identifying Behaviour Patterns of Grazing Cattle
  • ラジオテレメトリ ニヨル ホウボク ウシ ノ コウドウ チョウサホウ アクトグ

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抄録

ラジオテレメトリによる放牧牛の行動形測定法について検討した。ラジオテレメトリにより記録されたアクトグラムはこれまで野生動物の行動の日周リズムの測定に用いられてきたが,このアクトグラムを用いて放牧牛の行動形の測定を行った。アクトグラムによる行動測定は動物体に装着した送信機のアンテナの揺れ方から動物の行動を測定するもので,心電図や筋電図のような生理現象を介して行動形を測定する方法よりも測定装置が簡便である。放牧牛のアクトグラムは3つのパターンに分類できた。パターン1は採食形であり,パターン2はアイドリング(佇立およびぶらぶら歩き)であり,パターン3は休息形(佇立および横臥)であった。パターン2の波形はパターン1の波形と似ているため,その判定は必ずしも容易ではなかったが,放牧牛の既知の行動周期(採食-アイドリングまたは休息-採食のくり返し)から判定可能である。採食期における短時間のアイドリングの判定は不可能であった。アクトグラムと頭の上げ下げを同時記録することにより,採食形,アイドリング,休息形をより正確に分類することができた。

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