Lolium属のアイソザイム変異に関する研究 : I.グルコース・リン酸イソメラーゼ・アイソザイムからみたLolium属の系統類縁関係

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タイトル別名
  • Isozyme Variation in the genus Lolium : I. Phylogenetic relationships of Lolium species on the basis of Phospho-Gluco Isomerase Isozyme Variation
  • Lolium属のアイソザイム変異に関する研究-1-グルコース・リン酸イソメラーゼ・アイソザイムからみたLolium属の系統類縁関係
  • Loliumゾク ノ アイソザイム ヘンイ ニ カンスル ケンキュウ 1 グル

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抄録

Lolium属の系統類縁関係を明らかにする目的で,グルコース・リン酸イソメラーゼ(Pgi-2)アイソザイムを水平でんぷんゲル電気泳動法により分析した。Lolium属5種23品種・系統(483個体)の葉身Pgi-2アイソザイムを調査した結果,7本のバンドと10のザイモグラムを確認した。自殖性の種ではザイモグラムの変異がなく,他殖性の種では,その変異が大きかった。また,種間にザイモグラムの共通性が認められたため,種の明確な区分は困難であったが,アイソザイム・バンドの出現頻度の違いにより,種の特異性が明らかになった。種間の遺伝的距離を求めたところ,L. rigidumとL. multiflorum,およびL. temulentumとL. remotumとは,きわめて近縁な関係にあること,L. perenneは,他殖性の種のL. multiflorum, L. rigidumおよび自殖性の種のL.remotum ,L.temulentumと比較的類縁性が高いことが推察された。なお,前報のイタリアンライグラスのパーオキシダーゼ・アイソザイムの分類結果と本試験の結果とはよく一致した。

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