没理想論争注釈稿(八)

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  • ボツリソウ ロンソウ チュウシャク コウ 8

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森鷗外と坪内逍遥による、近代文学史上最大の論争と言われる「没理想論争」についての注釈のうち、逍遥の鷗外への反論である「烏有先生に答ふ」(二)についての注釈。「没理想論争」については、さまざまに論じられているが、そうした論が細部の読みの共通理解の上でなされているかというと、必ずしもそうではなく、ややもすれば机上の空論になりかねない。また、注釈についても、語釈のレベルにとどまり、視点も個別作家の文学論にのみ限定されがちであった。そこで、本稿では、語句の注釈から出発して、解釈にまで踏み込み、両者の文学論争を総合的に捉えることを第一の目的とする。さらに時代を代表する二代作家の論争を通して、当時の文壇の文学思潮を探り、論争の後の文壇に対する影響についても考察を試み、「没理想論争」を新たに文学史の中で位置づけることを第二の目的とする。

没理想

イデー

森鷗外

坪内逍遥

文芸批評

identifier:BO008100003656

Journal

  • 文学部論集

    文学部論集 81 89-94, 1997-03-01

    佛教大学文学部

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