小児気管支喘息発作の増悪因子としての肺炎クラミジアの関与について

書誌事項

タイトル別名
  • Prevalence of Chlamydia pneumoniae specific Immunoglobulin M Antibody and Acute exacerbations of Asthma in Childhood
  • ショウニ キカンシ ゼンソク ホッサ ノ ゾウオ インシ ト シテノ ハイエン クラミジア ノ カンヨ ニ ツイテ

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抄録

【目的】気道感染症は小児気管支喘息発作の誘因として重要である.これらの中で肺炎クラミジアは主要な原因菌の1つと考えられ,我々は気管支喘息発作における肺炎クラミジア感染症の関与について検討した.【方法】2005年8月から2006年7月までに咳嗽・喘鳴を主訴に東京医科大学病院小児科に入院した225例の児を対象とし,気管支喘息発作群(126例),急性気管支炎・肺炎群(77例),RSウイルス感染症群(22例)の3群に分けた.対象とした児について肺炎クラミジア特異IgM抗体を測定し検討した.【結果】気管支喘息発作群では他の2群に比べ有意に肺炎クラミジア特異IgM抗体の陽性率が高かった(p<0.05).また肺炎クラミジア感染は1年を通して認め,その感染年齢は幼児期を含め,小児期全般にわたっていた.【結語】入院を要するような小児の気管支喘息発作時には肺炎クラミジア感染が誘因となっている可能性があり,感染症併発を常に念頭において診断・治療する必要があると推察された.

収録刊行物

  • アレルギー

    アレルギー 56 (11), 1378-1383, 2007

    一般社団法人 日本アレルギー学会

参考文献 (29)*注記

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