ライフスタイルと家族の健康の縦断調査 : 妊娠中の状況

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  • The longitudinal study of lifestyle and a family's health : Situation under pregnancy

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抄録

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紀要論文

本研究は、家庭生活と職業生活の両立プロセスおよび夫婦を中心とする家族関係における要因と、親自身の心理的健康との関連を検討し、さらに子どもの心理的健康への影響を解明することで、現実の育児支援や仕事と子育ての両立に対して具体的な施策の提言を行うことを大きな目的としている。その際因果関係を明らかにするため、従来のような横断的研究にとどまらず、出産前からの縦断的研究を行うこととする。特に父親・母親双方を対象に、妊娠・出産・子育て期を通じた縦断的調査を行うことにより、ストレスの発生機序、および心理的健康・不健康への影響を解明しようとするものである。なお、本研究は、現在もデータを収集中であるため、今回は妊娠期の状況を大まかに捉えて報告する。妊娠中の夫婦の心理的健康度は、夫のほうが妻より有意に良好であり、夫の妊娠における変化において、妻は、家事などの物理的なサポートに夫の変化がみられると感じていると同時に、一方で夫はより一生懸命働くようになったと感じている。このように妊娠期における夫の変化に対しても、すでに夫と妻の意識には差があることが示唆された。また、男性は親となることの肯定的側面のみを意識し、女性は親となることの肯定的側面と否定的側面の両面を意識していた。これらから、妊娠中から夫婦間で意識のずれがあることをお互い認識し、そのずれに対してサポートしていくことが重要である。

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