カロテノイドの蓄積に伴う色調変化を利用する生細胞型バイオセンサーの開発

書誌事項

タイトル別名
  • Development of Whole-Cell Biosensors Based on Color Change by Accumulation of Carotenoids
  • カロテノイド ノ チクセキ ニ トモナウ シキチョウ ヘンカ オ リヨウスル セイサイボウガタ バイオセンサー ノ カイハツ

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抄録

微生物の有する化学物質センサー系を活用し,微生物の生細胞をバイオセンサーの素子とすることが可能である.遺伝子組み換え技術によりセンサー系と発光タンパク質等のレポーター系の発現を連動させることにより,バイオセンサーの化学物質に対する特異性や感度の向上が期待できる.著者らはレポーター系のシグナル検出の際,簡便に視認が可能な光合成細菌のカロテノイド合成系を利用したバイオセンサーを開発した.本バイオセンサーでは,検出対象とする化学物質が存在するとカロテノイド合成に伴う微生物自身の色の変化が起こる.その色変化はこれまでに開発されているセンサーとは異なり,専門機器や新たな基質の添加を必要とせず,容易に視認が可能である.本稿では,本バイオセンサーの構築法と実際に構築されたバイオセンサーを用いた化学物質検出の実際,グリーンミュータントを宿主として用いたシグナルの更なる明瞭化に向けてのアプローチを紹介する.

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 56 (12), 993-1003, 2007

    公益社団法人 日本分析化学会

参考文献 (27)*注記

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