水‐エタノール混合溶媒中の水素結合性に及ぼす溶存成分の役割

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タイトル別名
  • Role of Solutes in the Hydrogen Bonding of Water-Ethanol Mixtures
  • 水-エタノール混合溶媒中の水素結合性に及ぼす溶存成分の役割
  • ミズ エタノール コンゴウ ヨウバイチュウ ノ スイソ ケツゴウセイ ニ オヨボス ヨウゾン セイブン ノ ヤクワリ

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抄録

アルコール飲料中における水-エタノールの水素結合の特性は十分には解明されていない.本研究中では,水及びエタノールのOHの1H核磁気共鳴及びラマン分光データに基づき,水素結合構造性に及ぼす要因を研究した.酸類(H及び解離していないHA)だけではなく,塩基類(OH及び弱酸からの共役塩基A)が水とエタノール間のプロトン交換を促進するとともに,水-エタノール混合媒体の水素結合構造性を強めていることが明らかになった.酒類(ウイスキー,日本酒,焼酎)中においても,溶存する化学成分によって,水素結合性が強められていることが実証された.酒類又はアルコール飲料中において,元々含まれていたか,又は後に獲得された成分である水素結合供与体及び受容体が水とエタノール分子間のプロトン交換速度を促進すると示唆された.

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 57 (3), 171-181, 2008

    公益社団法人 日本分析化学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (67)*注記

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