「日本人」とは誰か : 教室内の「他者」を捉えるまなざし

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  • ニホンジン トワ ダレカ キョウシツナイ ノ タシャ オ トラエル マナザシ

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抄録

本稿では、学校の教室という場での「日本人」と「日本人」以外の「他者」を捉えるまなざし(思考様式)を生徒たちの「声」(作文や会話等)から考察した。「日本人」という概念は、「ニューカマー」や「在日コリアン」等、任意の「他者」を創出し周辺化することで構築されたものである。「日本人」以外の「他者」という存在は、「容姿」、「行動様式」、「言語」、「血統」という座標軸によって「日本人」との差異を示す認識装置によって規定される。生徒たちの「声」は、教室で「他者」を捉えるまなざしやそのまなざしを前提とする教育実践に対して疑問を投げかけていた。また、「日本人」が「他者」を捉えるまなざしが、「他者」と見なされる者のなかにも「鏡像」のように映し出されていた。

収録刊行物

  • 人権問題研究

    人権問題研究 8 113-121, 2008-03

    大阪市立大学人権問題研究会

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